2022年4月30日土曜日

大学柔道物語⑤差し入れ。

 先日、久しぶりに息子の柔道部を見に行った。息子が小学柔道以来、公私ともにお世話になっている増田先生と差し入れの弁当を持参した。

昨年1部に昇格した帝京平成大柔道部は、これからが勝負の筈が大会の大半は中止。ここに来て、ようやく大会が開催され始めた。

先般、全日本Wカレッジ大会が天理大で行われ、帝京平成大も出場したが、上位に食い込めず残念だった。息子は選考会に発熱で自宅待機。大会以前に強敵「体調管理」に敗れた。笑えない話だ。


しかし早いもので、一期生の息子達は3回生だ。新1年10名に小野監督と三戸コーチと、新たに田中コーチが加わり総勢40名の体制となった。

柔道界では、全日本男子の井上康生監督が任期満了で、鈴木桂治氏と交代された。それに伴い帝京平成の小野監督が全日本の重量級コーチに就任。全日本と息子達の監督の両立は大変だと思うが、どちらも益々の活躍を期待してやまない。


一途な練習は噓をつかない!


当日は、出稽古の高校生や女子柔道部も参加した乱取りの真っ最中で、活気に溢れていた。

練習最後は乱取り1本取りで、勝敗がつかない2組の乱取りが延々と続く。その1組が肩で息する息子たち、ついに増田先生から懐かしい檄が飛ぶ。「勇斗!今だ、いけ~!」笑。

昼休憩に入り、1人2種類の弁当を差し入れたが、4個食う猛者もいて、100個の弁当は瞬く間に無くなった。皆が喜ぶ姿は嬉しいものだ。

創部3年目、伝統も実績もない無名柔道部だが、以前、小野監督が「絶対に諦めない雑草魂をもった部員にしたい」と言った言葉を思い出す。

質素な暮らしぶりと、朝晩のハードな練習に一生懸命の彼らを見ると、雑草魂が着々と育まれていると感じるのは、私のひいき目だろうか。

息子たちは午後の練習で、家内と下宿先に寄ったが自炊と洗濯は小まめにやっている様子。穴の開いたボロボロのアンダーウエアを洗濯し、大切に干してあるのを見て、1人暮らしのやりくりで、いつしか経済観念も生まれたようだ。

今回、柔道部の様子をみて少し安心した。息子はやはり柔道が大好きなのだ。これに不屈の雑草魂が備われば、この先、社会人になっても何とかやっていけそうな気がする。

それまでに私ができる事は、息子達の応援と私なりの柔道部の広報活動。少しでも知名度が上がれば良き後輩が集う一助になれるかもしれない。

これからも彼らに差し入れや、自宅に招待する為に、もう暫く引退せず仕事をするか。

さぁ頑張るぞ!柔道部から「元気チャージ」という差し入れを、私が貰った日となった。