自粛も明け、3年ぶりに仲間と集まった。仲間とは、私が30代から今までに「くされ縁」を互いに自覚し合う友人達で、利害関係も忖度もない。
元部下が10年前にST会と銘打って立ち上げ、発起人は大昔に私が養成係を務めた新入生。今では彼も50代後半になり現在は会社の大幹部である。
今やメンバーも40~60代となり雇用延長組や再就職組も増えて色々と面白い話が聞ける。
当日は近況と思い出話に花が咲く。それぞれ環境変化はあるが、何より全員が元気で嬉しい。販売時代の部下からは、キツかった、地獄の一課、過重労働と言われ、私は鬼か悪魔の存在だ。正直、反論できない販売課長時代を思い出す。
最強の達成軍団がビールかけ。
静岡の販売一課は、日本一の達成軍団と呼ばれ、泊まり込みの計画書とその実践、達成ビール掛け、締め前に達成して遊ぶなどやりたい放題。
特に達成のビールかけは凄かった。事務所の広間にビニールシートを敷き300本のビールをプロ野球の優勝会の如く掛け合うのだ。案の定ビルからは禁止令が出たが、中止どころか翌期はホテルのプールサイドで更に派手にやった。
ビールかけは、ビーチサンダルはダメだが、ゴーグルとシャワー施設が肝心。最初は、滑って転ぶ、瓶が割れて足をケガをする、天井にビールがとぶ、近所の銭湯からはビール漬け社員が押しかけ大クレームと色々あったのだ。💦
この解決場所を探した結果、シーズンオフのホテルのプールサイドに行き着いた。ビールは常温だしコストパフォーマンスは最高で、社員の結束と意欲喚起には持って来いである。
思い返すと腐れ縁の共通は、社内外問わず強烈で忘れえぬ思い出を共有した人ばかり。平々凡々の日々からは固い絆は生まれなかった気がする。
転勤や退社で離れようが、鬼か悪魔だろうが、こうして継続して付き合えるのは、苦楽と共に成長を実感した濃密な時を一緒に過ごしたからだ。
実はST会の長老で鬼の上司「よっさん」が春先に脳溢血で入院した。幸い軽症でリハビリで快方と聞き、次のST会をリハビリ目標のゴルフ宴会に設定し、よっさんの参加を目論む。
よっさんに電話すると何と100を切る回復ぶりに「しぶといオヤジだぁ」と言うと「やかましいわ」と即答。この突っ込みが戻れば大丈夫だ。
強烈な思い出が腐れ縁を生み、次世代に繋がるのは嬉しいが、今回よっさんの件で「互いに元気」は有期限であることを再認識させられた。
いつかは訪れるその日まで、この腐れ縁の仲間との思い出を積み重ねようと決めた。
◾️ブログ「よっさん」の教え。
http://tanabeshiho.blogspot.com/2022/10/blog-post.html?m=1