昨年末から左肩が痛い。40代で四十肩になり50代半ばの五十肩はゴルフコンペで、腕前は上がらず、痛む腕も上がらず最悪スコアを記録した。
その後、痛みが消えて喜んだのも束の間、次は反対の肩が痛みだした。不思議だが片方だけが痛み、両肩同時は無いらしい。そして今は六十肩。60代でも五十肩らしいが、どちらでもいいから、この辛さを何とかして欲しい。
これは加齢で骨、靭帯、腱が固まり組織が炎症を起こす状態で、動かないと更に固くなる。服を脱ぐ、物を拾うなどの拍子に激痛が走る。痛み止めと湿布では、あまり効果はない。
整形外科のリハビリは、脇下と肩甲骨の筋肉マッサージ。3割の負担でも1回1,330円で、今の混雑ぶりからも膨大な医療費と人手不足を実感する。
健康自慢が健康不安になる。その対策は「後手の治療より先手の予防」しかないか。
作家で医師の帚木蓬生の書「老活の愉しみ」に、経済が国民総生産なら、健康は「国民総筋肉量」で、年配者1人の筋肉量が100g減ると、年間医療費で男性25万円、女性32万円が上昇するとのこと。やはり筋肉の衰えは大敵だ。
痛みの値段と、悼む値段
統計上、何らかの慢性の痛みで悩む方は約2,700万人で、医療費と経済損失を合わせると2兆円近いという。昨年の概算医療費は43兆6千億円で過去最高だとか、先を思うと恐ろしい。
慢性の痛みの病名は様々で、簡単に仕分け出来ないが、患者側の我々が「生存を最優先」に考えて診察を取捨選択しないと医療は崩壊してしまう。
今は感染防止に全集中。外出や会食は以ての外で、肩が痛いなどと言ってられない。自己完結で済む事を増やして、治療と防止を優先させたい。
確かにコロナ禍の経済的損失は計り知れないが、人の命より尊いものはない。企業も経済の活性化も「人が元気」でなければ成り立たない。
大切な人を失い、残された者がその人を悼む痛恨の重さは、五十肩や皆で集う楽しみとは、比べる余地もないほど重いのだ。