2019年7月17日水曜日

安田柔道部⑧ 最後の金鷲旗!

安田学園柔道部の3年生は、増地主将の鹿児島インハイと、日本最大の福岡「金鷲旗大会」団体戦で引退となる。つい先日、入学したと思っていたが早いものである。

金鷲旗とは全国から482校、男女約3,400名の選手が高校柔道日本一を目指し4日間を闘う。翌日からは高校剣道の「玉竜旗大会」も開催され、武道の國・九州である。博多の夏は、高校武道関係者と保護者の熱気で体感温度は急上昇するのだ。

この5人団体戦は勝ち抜きルールで、引き分けなければ、一人で何回戦も勝ち抜いていく豪快な大会。故にタフで強い重量級が揃う強豪校は有利。安田は軽量選手が多く、階級差がありすぎると厳しく、組み合わせとオーダーが重要にもなる。

初日はシードで試合がなく、二回戦は中堅3人までで勝利した。三回戦の相手は石川No.1の津幡高校。先鋒は引き分けたが、ウチの次鋒66Kに津幡は何と100K級。善戦したが、あまりの階級差に1敗を期す。中堅は引き分け、1敗のまま副将の息子は、津幡の中堅と対戦。組み手に苦しみながら大外刈りで一本。次の津幡の副将にも一本勝ちして2勝となる!

連続の2勝に、先生・選手・父兄は興奮度マックス。いよいよ津幡の大将登場。だが、石川のチャンピオンは強く、息子敗退。2勝同率で大将戦に突入。安田は時間いっぱいまで奮闘したが、指導2で惜敗となった。残念だが、精一杯頑張った彼らに万雷の拍手だ。因みに、決勝は「大牟田」対「国士館」で、国士館が優勝旗を手にした。

次は、鹿児島での主将の奮闘を、声を枯らせて応援するのだ。そして、3年は現役引退となる。高校柔道が終わってしまう寂しさは、本人より私のほうが強い。幸い、顧問先生のお陰で、息子はこの先も大好きな柔道を続けられそうである。

「今」大切なのは かつでもなく これからでもない  一呼吸 一呼吸の今である



最終日、川合先生は空港集合までを自由時間にしてくれた。子どもたちは、バスで海水浴場に行ったようだ。休日もなく、道着を着るのに日焼けは禁物の柔道部らしい選択である。息子は「皆、筋肉が多過ぎて浮かないんだ」と嬉しそうに話してくれた。今まで、練習に明け暮れてきただけに、さぞ楽しかったに違いない。

寝食を共にした彼らは、これから夫々の道に向けて、柔道でない個人戦を過ごすことになる。今この時を大切に、彼らの一途さが未来に繋がることを期待して止まない。
私の大好きな坂村真民の「今」を紹介したい。18歳の夏、一呼吸の今を忘れるな!

安田柔道部最後の団体戦!