ケガをするな、ケガをさせるな
選手は体重と身体管理は勿論、練習中の気の緩みも厳禁である。先日も骨折者を2人出したが、ライバルより「故障」が最大の敵となる。何より稽古を積んできた本人には最もつらい事態だ。実力も努力も一瞬にして水泡と化す。
息子も中3で全中千葉予選前に左足首を骨折。テーピングで勝ち抜くも、決勝戦で骨折の左足首を攻撃され、個人代表を逃した経験を持つ。先日は先輩が試合中に肩を強打。痛みで次の相手に惜敗し、関東大会無差別代表を逃した。のちに骨折と判明。続くインハイ個人戦は諦め、団体戦に全てを掛ける。今までの功績など関係ない。
今、世間を騒がす「悪質タックル」などは、卑劣な行為である。以前は柔道も暴力問題に揺れたが、全柔連中心にルール改正や指導者の自浄努力で確実に功奏している。何より、選手生命を左右する事態を、意図的に集団で画策するなど言語道断である。
私も一昔前「けんか柔道」に遭遇している。襟裳を取って引き寄せたら、いきなり顔面に頭突きを喰らわし、フラッとした瞬間に技をかけるのだ。指導者が容認するのか、勝ちたいと願う血気盛んな選手の勢いなのかは、誰も判定できないのも事実。
息子は、もろに頭突きを喰らい鼻血を出した。出血は医療班がきて止血し、即試合再開。医療班は3回目を呼ぶと棄権負けになるから、後は自力で止血するのだ。因みに血のついた道着は、相手の要求で取り替えねばならず「代え」が無ければ棄権負けだ。
正々堂々と戦う気持ち
当たりの激しいスポーツは、いずれも凄まじい。だからこそ「故意」と「過失」の判断は難しい。意図して相手をつぶすは、本人しか知らない。正しく戦う心を醸成し、自覚なしの過失なら、それを指摘する指導者と本人が矯正する努力を忘れてはいけない。
先日のインターハイの支部予選では、個人戦各階級と団体戦も上位で通過。次の東京都の個人戦は、安田は善戦するも残念ながら、軽量級が足立学園、重量級は国士舘にほぼ独占された。幸いなことは、大きなケガがなく次の団体へと繋がることである。
東京都は、全国から猛者が集うだけに優勝は簡単ではない。残るは、インハイ団体戦で東京代表の上位2校に入るしかない。実は、安田学園は支部優勝したので、期待して6月17日の組み合わせをみると、国士舘シード1のベスト4のヤマに安田がいた。
組み合わせの不運と「個人戦では重量級が国士舘に玉砕したが・」と嘆いたら、息子から「だから優勝するしかない」と返された。今、弱気な発言は厳禁だ。自分が恥ずかしい。
頑張れ、安田学園。気持ちで負けず、正々堂々と戦えよ!そして、インハイ2018の開催地「三重」へのキップを手に入れろ!・・最後に一言、「ケガだけはするなよ」。
正正堂堂こそ威武堂堂 |