糖尿病の克服は苦労した。何せ、肥大した胃袋が減量で「胃が縮む」体験までした。当初の食べたい病が、そのうちお腹が痛みだし、医者から適正な胃に縮みはじめたと言われた。よく分からんが妊婦さんが出産後に、子宮が縮む痛みと同じらしい。家内には「それは痛い」と苦笑されたが、これで旺盛な食欲が萎えたのは事実。
ところが、また食べ過ぎたおバカさん。息子の増量作戦は前菜に大量の「鶏の唐揚げ」登場。家内は「これまで我慢できたから、コントロールできるわよ」の一言。しかし、堪え性のない意地汚さで、揚げたてをつまみ食いするおバカさん。
何事も自分に「あま~い」が最悪。
まさに「その一口が豚になる」。息子用なのに、我慢できない不甲斐なさ。苦労を忘れ、すい臓は正常だとの過信、これぐらいは大丈夫の慢心が招いた結果である。徐々に体重が増加し案の定、1年足らずで糖が出始めたのだ。
戒めを込め、当時の闘病記録表を出し、毎朝図る血圧計の横に置いてみる。必要以上のカロリーは、過剰なインスリンをすい臓に強制し体重が増え、やがて破損。要は、余分に食わず、食事の質を変え、運動し、自力で克服するしかない。
息子の体重は維持の段階となり、減量メニューを徐々に復活。併せ、家族からの減量強制の口撃も始まった。休日の夕食後は誘惑の時間。「卑しい、懲りない、ぼけ老人?自分に甘い」など「腹が減る」より「腹が立つ」指摘を受けている。
退院時の医者の名言。食事は「残す・断る・やめる決断。それは誰でもない、自分に帰結」そして「満腹感でなく空腹感を癒すのが食事」…全ておバカさんは忘れている。
20歳の体重が決め手か
重要なのは、20歳前後の体重で、その体重にあわせた「骨格と臓器」が形成されること。その後の体重の増加分が、臓器や骨格に負担を強いる。太りすぎで膝が痛いは、よく聞く話。
私は、20歳で60K体重が、53歳で90Kで延べ20年で150%の負担増で入院した。100Kが120Kの人より、臓器は悲鳴を上げていたのだ。心当たりのある方は、本気の減量をお勧めする。
今は、やっと75Kまで戻したが、まだ20歳からみて125%負担増の状態で、おまけに加齢の65歳。再び、空腹感を癒すだけの食事に取り組む、崖っぷちの「おバカさん」である。
同じ増量でも…。 |