2018年2月17日土曜日

安田学園柔道部2018① 一瞬でなく一筋

2018年早々「全国高校柔道選手権大会」東京都大会が開催された。個人戦は各階級1名、団体戦は上位2校が全国大会に進む。安田学園柔道部は健闘したが惜しくも3位で終わり、優勝の国士舘と準優勝の足立学園が全国進出を決め、安田は補欠校となった。

国士舘、足立、日体荏原、修徳が東京シード4強といわれて久しいが、今回、安田学園がその構図を変えた。この安田の動きに他校も黙ってはいない。ライバル校は相手メンバーの階級、得意技、弱点の分析と攻略法を念頭に、練習と身体作りを仕込んでいる筈だ。

安田の新3年生は重量級揃いだが、新2年生は実力者だが重量級選手が少ない。どうしても5人の団体戦では「重くて強い」選手が揃っている方が有利である。

たしかに軽量級選手が、重量級から一本とる爽快感はある。しかし階級差にも限度があり、出来るなら「食いトレ」で体重を増やし各自の階級を上げたいものだが、軽量級選手は体脂肪率が数%台の筋肉質と、それに合う胃袋なので大変な荒行である。

もとから大喰らいの息子は「81kg階級」から高校1年後半で「100kg階級」に上げられたが、練習で体重が2~3kgは落ちるので、維持する以上のカロリーを摂取しないと体重増加に転じない。まして、肥満体は不要で脂肪を筋肉に換えて絞り込み、更に増量の連続なので、まさに「食い続ける意志と胃袋」も必要だ。

逆に階級を下げるのも大変である。食事制限だけでなく、本来の動きやパワーを損なわない栄養とトレーニングが前提になる。理想は、少し階級上限超えの体重とパワーで、少し減量(絞る)でパス!だが、現実はそんな簡単にはいかない。柔道に限らず階級制の競技は、自分との戦いも並行するので、その分厳しいのかもしれない。

花は一瞬にして咲くのではない、花は一筋に咲くのだ。



安田学園柔道部の次なる目標は、夏の総体(インターハイ)都大会で、個人戦各階級優勝と、団体戦で上位2校に入り全国大会に進むことだ。新3年生は7月の金鷲旗大会、8月の総体インハイで全国規模の大会は引退となる。途中、予選負けでは終わりたくない。

5月26,27日の都大会個人と6月10日の団体戦に向けて、体調と体重の自己管理、技の研究、持久力、筋力、体幹の鍛錬など、安田柔道部の再始動は熱くなってきた。
川合先生作成のスケジュール表は「残り110日、109日・・」と日別に記され、寒稽古、出稽古、講道館、春休みの関西遠征など行動計画も余念が無い。目指せ!全国大会だ。

安田気質は「強制的にやらせる」でなく「自主的にやる」だ。「手抜きやズル」も「一途や真面目」も己の裁量である。自らの課題の克服に一日一日を過ごし切るだけである。

「一途な彼ら」を見守るだけの私が、今出来るのは、先人が残した真理「珠玉の言葉」の伝道と、子どもたちの報告に耳を傾けるだけである。

一途な安田の面々と、大喰らいの階級変化模様