2023年9月22日金曜日

親分が黒と言えば。

最近、組織トップが暴走した無法事件が相次ぐ。最悪の闇バイト事件、ようやく表面化した性加害、騙しのビックモーターと枚挙にいとまがない。

これは組織の服従・隠ぺい・忖度・傍観の絡み合いだ。私は日本の社会的性格が「権威主義的パーソナリティ」である事が一要因だと思っている。

学術的に「社会的性格」とは人間の性格類型で、権威への服従と弱者への攻撃性が共生する権威主義的パーソナリティと対置概念の民主主義的パーソナリティと対比して捉えられる。

日本人の多くは、硬直化した思考から強者や権威を無批判で受け入れ、少数派を憎む「権威主義的性格」が強いとされる。親分子分の気質と過去にはファシズム発生の背景でもある。

これは組織の良否が善悪と乖離して動く。私も昔、霞ヶ関から「鐘紡の常識を世間では非常識と言うんですよ」と言われた事は生涯忘れない。


親分がクロでも私はシロか?


今は、好きなヒーローの「推し活」を各自が自由に楽しむ。これは権威が分散し、全体主義にならない反面、集団は強固になる。故に熱狂的なファン集団は暴走すると手が付けられず、非難でもしたら敵視され少数派は排他される。

私もヒーローにすぐ心酔するから集団が強大化した恐怖は再認識だ。課題は言動や人格全てを認めてしまうヒーロー神格化。冷静に本質を見抜く眼力がないと、いつか痛い眼にあう。

それには自分の既成概念をぶっ壊すこと。育った環境での固定概念(観念)は他人には通用しないから、周囲の声を聴き価値観を捨てることだ。

特に自分と離れた部外者の声こそ、何が、なぜ違うかを冷静に熟考する。凝り固まった概念を捨てた先に、必ず新たな価値観が見えて来る。


最近、我が子に「朝食は大事だよ」などと言うと「それはママの考えね」と逆にマウントを取ろうとする小学生が多いらしい。ふざけた話だが、子は親を見て育つ。親は姿勢を改めると同時にクラス内のマウントのイジメを注視することだ。

しかしこんな子が成長したら、自我のぶつかり合いとマウントの争奪戦でやがて衝突する。これが国家間に拡大したら下手すりゃ戦争だ。

今一度、固定概念をぶっ壊そう。私も鐘紡訓「正しく行って何人も恐れず」の悔恨と、正しい価値観の大切さをマウント小学生から学びたい。

たとえトップの命令だろうが「街路樹に除草剤は撒きません」と毅然と声を上げる人が守られる。こんな民主的な世の中になりたいものだ。