2019年10月19日土曜日

後手の治療より先手の予防

2013年カネボウ白斑問題では、重すぎる縦割り組織と初動の甘さを指摘され「後手の治療より先手の予防」を痛感したが、世の中、防ぎきれない事故に直面することも多い。

実は弊社は、8月より本サイトを閉鎖している。お客様へのご迷惑とご不便は計り知れないが、不正アクセスのサイバー攻撃に会い、情報流出の懸念と被害拡大を回避し、販促活動も停止している。このような状況下、個人ブログは差し控え、今に至った。

会社としては関係機関への被害届け、お客様の対応と共に、専門機関と連携し調査を依頼。ようやく出た調査結果から、情報流出の経緯・規模・個人を特定させて、信販会社とのやり取りを経て、公表となった。大分お待たせし、お客様には多大なご不安とご迷惑をお掛けしてしまった。

我々はこの事実を重く受け止め、お客様に誠心誠意対応させて頂くことと、万全の仕組みと体制づくりに邁進する所存である。お客様には、心よりお詫び申し上げると共に、ご理解を頂戴するには、今後の活動で示すしかないと思っている。


人生、上り坂と下り坂と「まさかの坂」あり


今、オリンピックを控える日本は、世界からサイバー攻撃の標的になっている。個人情報や企業情報を狙って、連日アタックされていると聞く。最新のセキュリティー・システムも「鼬ごっこ」で破られてしまうというから驚く。企業は、あらゆる事前防止を高じるしかないが「まさかの坂」の危機はいつもどこかに潜んでいる。

柔道の危機管理でも、練習前後のストレッチはケガの防止。試合に替え道着持参は、破れ・血痕付着時、替えがないと失格。もう一つ「売られた喧嘩は買うな」も重要なリスク防止だ。暴力沙汰は、何より柔道部自体が存続できなくなる。

手を出せないことを承知の上で、耳の潰れた坊主に絡む連中がいる。サイバー攻撃と同じで脆弱性を突いてくる。理不尽でも耐えるのだ。とっさの足払いや締め技は過剰防衛で以ての外。ここは、ひたすら勘弁してくださいで乗り切るしかない。

振り向くな、振り向くな。うしろには夢がない



私が幾多の危機から学んだことは、リスク管理を徹底しても、事件・事故は起こるもの。問題は、その時と、これからをどうするかだ。真摯にお客様に寄り添そうことで、ご不満のユーザーが「サポーター」に変わり、逆に励まされ涙したこと、事態を乗り越えた社員が、一回り強くなることを体験した。まさに「成長痛」である。

しかし、痛みは今で、成長はあとから分かること。今は社員一丸でお客様対応に全力を尽くすのみ。我々の不安など、お客様へのご迷惑やご心配をお掛けしていることを思えば、何でもない。

注意すべきは「一難去ってまた一難」のまさかの連鎖。この打ち手は大丈夫だと慢心せずに再度、精査することだ。それと、上長は仲間の疲弊にも目を配ることが肝要だ。

この事態を乗り切り、いつか「まさかの坂」が、社員と弊社が更に大きくなる道のりだったと振り返られるように、今は精一杯動くしかない。

今は信用の回復に全力!