2022年7月15日金曜日

「わたせ せいぞう」の世界。

学生時代、漫画家になりたかったが、イラストは趣味の域でバンド活動や暴走族に明け暮れ、大学も気楽な風来坊生活を送ってしまった。💦

さすがに会社員では、クリエイティブな宣伝部を目指したが、結果はコテコテの営業職。後半の本社で企画やデザイナーのプロをみて、自分には創作の世界は無理だと諦めた。


「わたせ せいぞう」との再会。


先日、大丸東京で「わたせ せいぞう」展示会を見つけて、嬉々として家内と出かけた。

わたせ せいぞうは、80年代の漫画モーニング初の全編カラー連載「ハートカクテル」で出会い、都会的でお洒落なイラストに魅了されたものだ。

今は、東京のカレと京都のカノジョの遠距離恋愛の12か月「暦を巡る冒険」が好評で「東京暦~6月」の東京タワーもステキだ。因みに私のスマホの待ち受けは、オープンカーの2人である。

展示会では、わたせ氏がお客様からの完全オーダーイラストを制作する企画があったが、値が張るにも拘らず残念ながら終了していた。


ブランドは世界観が決め手。


今回、わたせ せいぞう作品に再会して、77歳になる彼が一貫して世界観を変えずに、透明感溢れる作品を描き続けている事に感動してしまった。

現在、私が取り組む「SINN PURETE」もブランドの世界観を守り、その継続の差積化を目指すが、まさにその重要性を彼の作品が教えてくれた。


不易流行。時代の流れで価値の変化はあれども、本質的な事は変わらない。最近、恋愛やデートが億劫で敬遠する人が増えていると聞く。面倒を嫌う臆病な風潮だろうが「人を好きになる」という人間の本質と、自然の摂理に勝るものなどない。

人間が欲する感情は不変。わたせ作品のテーマ「恋愛」のときめきや「純愛」の素晴らしさが、恋愛を躊躇する若者に届け!と願うばかりだ。

恋愛とブランドは永遠に!と願う私には、粋でカッコいい世界観を守り続ける「わたせ せいぞう」に大感謝となる展示会であった。