しかし50年間も第一線で活躍するのは凄い事だ。前人未踏の武道館150回公演を通過点とする彼を生で見たくて、武道館147回公演に向かった。
驚いた。武道館横の矢沢ツアートラックに、白スーツに帽子姿の「矢沢2世」が集まり、それを他のファンが撮影したりと既に大盛り上がりだ。
友人曰く、観客の殆どが矢沢タオルを持参して「トラベリン・バス」と「止まらないHa~Ha」のラスト2曲でタオルを振り挙げて盛り上がるらしい。ミーハーの私は「E.YAZAWA」とプリントされた赤のタオルを手配して貰い準備万端だ。
日本武道館の熱い夜
私の知る柔道観客と違い、武道館は中年カップル、革ジャン、リーゼント兄貴など幅広い人が14,000席を埋め尽くす。そして永ちゃんが登場すると、一気に会場は熱気に包まれた。
彼のバラード曲では一斉に着席して静かに聴き、アップテンポのロックは総立ちでリズムに乗りまくり、彼のトークは着席で傾聴する。この統制は一体何処からくるのか不思議だったが、コロナ禍での矢沢の一言で、この流れが決まったようだ。
私も立ったり座ったりと忙しかったが、一体感に包まれ楽しかった。そしてラストで総立ちの観客のタオルが一斉に宙に舞うシーンは圧巻だった。
今回もう一つの驚きは、彼が完璧な体型を保っていることだ。鍛え上げて腹筋バキバキなのだ。ツアー中はマシンを宿泊先に入れ、筋トレとボイストレーニングを欠かさないらしい。
やはり矢沢はカッコよかった。広島からギター1本で上京以来、裏切りと借金を乗り越えてトップに上り詰めた。それは、類い稀な才能、それを上回る努力、そして何よりファンへの感謝。この三位一体の活動が彼を伝説へと導いたのだ。
実は、矢沢永吉をはじめ同世代の有名アーティストは多い。70過ぎで第一線の小田和正や山下達郎など、我々高齢者には最高のカンフル剤だ。
さぁ、次は友人と矢沢の夏ライブだ。そして、これを機に古稀70過ぎアーティストの「推し活」を本気で考えるミーハー爺いである。Thank You!