2020年9月5日土曜日

勝手にリセットされて。

マスクで口紅は売れないし、旅行の予約も支度も不要。観光・観劇・飲み屋は絶体絶命。在宅でゲームは盛況。巷はコロナより「新型潔癖症」が蔓延、消毒剤のない施設は入れない。

大学は後期も学内授業は中止だが、授業料は払うのだ。未だ大学を知らない1年生。4年生の就活と企業側の運営も深刻の一途。今は、色々並べた現実を受け入れるので精一杯だ。

人々の生活は、従来の常識も価値も通用しない。非常事態宣言は、正常があっての異常だが今は、この状態を正常としてどう過ごすかを考える。

ワクチンや特効薬の量産まで、この生活は続くだろう。加えて、暦ではあと4か月で今年が終ってしまう。コロナの半年は、あらゆる行事を中止にさせ、全てをリセットさせた。


幸せのお裾分けに感謝



そんな中、先日社員の結婚披露宴に出席させて頂いた。新婦は新規事業で大活躍の気が利く「切れ者美女」である。コロナでの延期を経ての準備万端には頭が下がる。

1卓半数の配席と徹底衛生のもと、盛大で素晴らしい披露宴であった。当然、会食やセレモニーはマスクを外したが、全体に気配りされた新たな婚礼スタイルにも感動を頂戴した。こんなステキなお二人に「幸多かれ!」と願うばかりである。


こうした多くのリセットだが、喜怒哀楽の場面で、握手を交わす、時には抱き合う、背中を支えるなど、血の通う行動まで規制するのはあまりに悲しい。私自身、披露宴の帰り際に、ご夫婦と握手を交わしたが、これが過剰なら寂しくなる。

「体温を感じる触れ合い」があるから、仕事も遊びも喜びが高まるのだ。それを忘れず、コミュニケーションと予防の在り方を模索するしかない。


「生産性のヒト」から「生物としてのヒト」へ



実はコロナ禍でも良い話もある。一つ目は、世界中の経済制限でCO2排出が激減、インドで数十年ぶりのヒマラヤ眺望など、地球上の大気汚染が劇的に改善されたことだ。汚染空気で絶滅危惧の生き物には、まさに「救済措置」となる。

2つ目は、在宅でのいざこざが増え「離婚率」が上昇と懸念されたが、4月以降の離婚は何と3割も激減している。衝突した時間以上を共にすれば「修復の時」になると信じたい。

私も家内との会話が増えた。この機に仲が深まるコツは、自分が話すより「聞き上手」になること。さて、その成果だが「傾聴力」次第なので、お互い努力を怠ることなかれだ。


心底憎きコロナだが見方を変えると、経済視点の人の在り方「生産性の人」から「生物としての人」に立ち戻れ!の啓示を込めた「自然界」の仕業なのか?と妄想してしまう。

ならば肝に銘じますから、酷な神のご意思よ、コロナリセットを!…合掌。

今を楽しむ生活を!