2021年4月9日金曜日

就活は悩まず見直せ。

 就活に悩む学生の話。巷では新入社員らしきスーツ姿の若者を見かけるが、既に企業も学生も来年に向けての活動が始まっている。

今はコロナ禍で、採用計画を見直す企業が増えている。通常なら事業計画と退社数を見越して採用するが、採用を控えると数年後に人材不足がボディブローで効いてくる。

ところが、今はそんなことを言ってられない。好調な企業は、求めるスキルと採用枠にも限度があり、全体は就職氷河期に突入している。

一方、学生側も苦労する。希望の業界を諦め、取り敢えずの選択では、お互いが後悔する。

先日、就活する学生から「そもそも何をしたいか分からない」と相談された。当時自分も明確な将来像など無かったが、基本的心構えは伝えた。

先ず、自分のテーマを見つける。やりたいことが無ければ、業種より大手企業の安定型か、業界劣位でトップを目指す挑戦型。安定と貢献なら公務員型、起業や資格取得なら学び重視のキャリアアップ型と、自分の志向するテーマを探ることだ。

それには、知り合いやOBからの情報収集が肝要。企業のHPでは掴めない生の声を聴き、方向性を幾つか絞り込むことをお勧めする。


小さく纏るな、大器晩成であれ。


私ごとだが、当初TVCM制作が希望で、広告代理店の大学OBを手当り次第訪問。すると「代理店より広告主の宣伝部を狙え」と皆が言う。

そこで、広告に投資する企業のOBに職種問わず、片っ端から会うと、何故か、業界のトップを目指している会社のOBが活き活きとしている。

ならば、果敢に広告を打つ各業界2位の会社に絞り、願書、面接。そして、トップ資生堂に「追いつけ追い越せ」のカネボウと巡り合う。

法大就職課は、カネボウは慶應学閥、成績も悪く無謀だと言われたが、カネボウ化粧品が頭脳より気力・体力・挑戦を求めたことも功奏した。

私見だが、トップは守りの姿勢が強く、優秀でそつがない人材を、劣位の企業は攻めの姿勢が強く、冒険をおそれない人材を求める傾向がある。

私も採用側になると、頭脳明晰以上に伸びしろがある覇気のある人材を求めた。質問や依頼に、虚勢を張らず真摯に応える姿が重要で、完璧より未完の大器に魅力を感じる。


頑張る奴は夢を語り、怠ける奴は言い訳を語る。


最後に入社後に自己成長するコツを一言。成長は育成されるのでなく、自ら掴み取るもの。その為には「教えがいがある」と思って貰えるような自分になれるかだ。嫌な先輩・上司は必ずいるし「反面教師」の教えと思えば気が楽だ。

要は「謙虚・好奇心・正直」があれば他は要らない。頑張ってるアピール、分かってる自慢、あれは嫌だの不平不満は、何の役にも立たない。

「頑張る奴は夢を語り、怠ける奴は言い訳を語る」は名言だ。常に夢を語り、言い訳や愚痴だけの生き方は、絶対にしたくない。