2018年2月1日木曜日

にんげんりょく

スマホを離せない人が当たり前のようだ。電車でスマホ、会社ではPC業務、自宅でスマホ、PC、ゲーム、動画。これらに費やす時間はおそらく「人との接触時間」を越えている。メール、チャット、SNSを駆使すれば、1日に1度も声を出さないで済んでしまう。

あくまで私見だが、会話が乏しい方の傾向として「話下手」「聞き下手」「表現下手」が多く「無表情で声が小さい」もある。勿論、会話減少がスマホが原因と言うつもりはないが、子ども時代からの使用は「ヒトとの会話」を減らしている一要因ではある。

友人の日本プレゼン・スピーチ協会の荒井理事長は「人の話を聴く」と「人に話をする」ことは、相手と「命」をやり取りをすることだと言う。つまり「命=時間」。聴くことは、相手に時間(命)を差し出すことで、話すことは相手の時間(命)を頂戴することである。真摯なやり取りをしなければ、勿体無いし、相手に対して申し訳ない。

真摯なやり取りとは、スムーズな会話のことでなく、聴いてくれ、話してくれて「有難う、良かった」と思い合えること。その為に魂こめて五感で会話をすることだ。我々は地上最強の哺乳類上の「ヒト」であるが、ヒトとヒトの間に生きる「人間」でもある筈だ。

勿論、我々は「人間」として常に発展途上であり完成形ではない。未完成ゆえに「上っ面の会話と接触」は、相手の受け止め方に違いが出てくる。だから言動による被害者と加害者の過剰反応が横行する。受け止める感性と、好きか嫌いかの背景もあり、だれも真実は分からない。しかし加害者にならない為には「相手への気遣いしかない」のは事実。

「世の中」渡るには全て相手がいるわけで、無人島でもない限り「自分ひとりの起承転結」は限られる。だからこそ相手を想った「命のやり取りの会話」「五感で会話」を心がけ、仲間と、刺激しあい、励ましあい、認めあい、喜びあう方が良いにきまっている。

まず、些細なことから会話をはじめる。「苦手な相手」とはその方の「人間的側面」を知らない場合が大半だ。重要なことは「自分を分かってもらう」でなく「相手を分かろうとする」会話を肝と命ずることだ。そうすると、相手が違って見えることに驚く筈である。

人間力を育む達人たち「相田みつを」と「坂村真民」の言葉が、今更ながら身にしみる。













2018年1月18日木曜日

故郷を思う。

毎年、富岡八幡宮で初詣が恒例だったが、暮れの悲惨な刺殺事件のニュースに、我が家は満場一致で、富岡八幡宮初詣は中止となった。

他で初詣となり、スポーツの神として有名な「亀戸の香取神社」に出かけた。「勝ち守り」を求めるスポーツ選手も多く、家族それぞれに打ち勝ちたい祈願に最適であった。思えば、全国色々な処で初詣をしている。

広島時代は「厳島神社」によく行った。「パワースポットって本当にある!」と実感した場所で、いつ行っても不思議と心地よいので、家族で年に10回は宮島に出かけていた。

娘は、広島の生活が大層気に入ったようだ。ゆったりと時間が流れ、人は優しく、気候も穏やかで、小学卒業と中学入学での広島生活が、彼女のおっとりとした素朴な性格を醸成したと思う。浦安に戻り中2年で転校すると、かつての親友は中学から学区外に通っていた。皆、偏差値は高いのだが、大人びた女同士の妬みや競争世界に戸惑っていた。

完全マイペースの娘は、大学の建築科で海洋設計士の道を選びコツコツとやっている。全国都道府県の土木課が建設する「橋」には欠かせない学問で「就職にも困らず、将来は大好きな広島に住めるから」と言われたのには正直驚いた。


故郷は遠きにありて思ふもの




途中転勤で居は変われども、新浦安に家を持ち15年、夢の国は年間パスポートで楽しい思い出が一杯だ。先日、娘は念願のミッキーたちとのTDLの成人式にも出席できた。ところが、娘の感激をよそに下の息子は、柔道理由に住所変更して過ごした市川七中が好きで、成人式は市川市で出たいという。どうやら彼の地元は「市川」のようだ。

私自身、15歳で静岡を離れ高校・大学・会社と延べ48年間の内訳は、全国行脚で23年、東京勤務で25年だ。転居も17回もすれば完全な風来坊である。どこが地元か分からない。地元の認識が、娘と息子と家内とそれぞれ異なるのも当然かもしれない

経験と共に「地元の認識」も変わるようだ。共通点は「良き思い出が多く郷愁を感じる処」が、自分の故郷になるのだろう。私などは忘れがたき故郷は、いまや4箇所はくだらない。

ずっと故郷の方には関係ないが、生まれ故郷が「今がつらくて帰りたい」は避けたいもの。故郷は何かを頼ったり、逃げ帰る場所ではない。自分を育んでくれた人々への感謝が、昇華され「大切な思い出」として、いつまでも懐かしむ場所として存在してほしいものだ。

さて、皆さんの「心の故郷」はいかがでしょうか。

思い出の数が故郷













2018年1月1日月曜日

2018年も冒険だ!

新年明けましておめでとうございます。恙なく新年を迎えられますのも、一重に皆様方のお陰と深く感謝申し上げます。


生活研究所2017年度の話題の順位は、1位インスタ映え、2位将棋、3位ドローン、4位格安スマホであった。そして今年のヒット予想は1位格安スマホ、2位高齢ドライバー事故防止、3位宅配ボックス、4位ドローンとなっている。

自動車の自動停止装置普及は、保険会社の事故保険の見直しを迫り、電気自動車拡大は関連企業の存続や環境を変えていく。高齢ドライバーの免許証返納は、タクシー、バスの返納者向け割引制度や、バス乗り放題パックなどを目論む。

新たな市場は、衰退する産業と隣り合わせで、挑戦の見極めと決断の加速が大切になる。挑戦しても、途中での早期撤退も肝要だ。我々は今までの経験で未来を予測するので、未知に臆病になり「今までが」や「今が」に固執する。

ようは、なかなか冒険出来ないのである。昔、警察幹部の方から「一流詐欺師」の話を聞いたが、ヒトは「身の丈」を超える大きな判断事ほど、自分で決められず他人の言葉に左右されるらしい。人生の大英断に「大丈夫!」の無責任な詐欺師の一言でコロッと騙されてしまうらしい。決断は自分でするしかないのだ。

ターゲットの「身の丈の判断基準は?」と尋ねたら「自分で手にしたことがある現金」と返ってきた。田辺だと今までに手にした数百万円が「身の丈の想定額」か。投資効果のない餌食なので、詐欺師には縁がない。

しかし身の丈を意識して、冒険せずに小さく纏まるのは最悪だ。成功への開運には、大胆に進化・変革への冒険をしないと始まらない。「運」は自ら掴み取るもので、与えられるものでない。特に若者は「身の丈」自体が無限の可能性。現在を起点に考えず「人事を尽くし天命を待つ」から「天命を信じて人事を尽くす」に徹することだと思っている。



世の中 運が良い人と、運が悪い人など存在しない。

運が良いと思う人と、運が悪いと思う人しかいない。



偉そうに書いたが、安田学園柔道部の息子たちをみて、素直にそう実感する。浮世のしがらみから離れ、クリスマスから年末までの大会、遠征、大晦日の越年稽古と、ひたすら練習に明け暮れるのも、夢の実現を信じるから今を必死に過ごせるのだ。

そう、今の努力は間違いなく「己の進化」は保証してくれる。勝利に近づく唯一の道であることも間違いない。新3年生は、最後の高校柔道全国大会。2年生になる息子もあと2回しかない。挑戦者には「悔いある1日」など存在しない。


迎えた2018年。
63歳翁も、全ての物事を前向きに捉え「自分は運の良い人だ」と信じ努力していきたい。
今まで以上に、社業と家業にまい進する覚悟でおりますので何卒、倍旧のご支援ご指導と、お引き回しのほど宜しくお願い申し上げます。平身低頭。

良運を信じる人と!













2017年12月9日土曜日

2017年の師走に。

街がクリスマス模様に変わり始めたら、あっという間に2017年度も終わる。相撲界も気になるが、皆さんにとってはどんな1年であっただろうか。

私見だが、今年の大きな出来事は、米国のトランプ旋風。己の利益優先は世界を圧巻した。それとショックだったのは、東芝ボロボロ事件。7,000億負債までの経営は、危機感から変革進路に舵を切っても、なかなか進路が変わらない巨大船のようだ。

恐ろしいのは、リーダーが自己中心主義と既成概念やシガラミで「身勝手なゆで蛙」になることだ。沸点に気がつけば崩壊だが、周りを引き込むのはご法度だ。

弊社の2017年は、株式上場初年度として、働きがいのある会社づくりに突っ走ってきた。「育メン」「副業」、今月からは「フレックス」制の導入と、お取引様と共に売上げ拡大に邁進しているうちに、師走を迎えた、と言ったところだ。
お陰様で業績も好調で、お客様はじめ全てのステークホルダー様に、感謝、感謝である。

一方、我が家に目を転じると、娘は海洋建築科の2回生の課題に取り組んでいる。橋の建造も、耐震、風力、強度など物理学での設計。私には何のことやら分からんが、PCで自動計算する前に自分で手計算して仕組みを解明させるようだ。私はエールを送るだけ。

息子は高校生活が始まったが柔道一直線は相変わらずだ。100K級の技と体幹を磨き上げ、激戦区の東京で、どこまでいけるかの勝負が始まった。親は、息子の「柔道、メシ、風呂、寝る」パターンに「自力起床」と「勉強」を加えるのが目下の最大の課題である。

子どもたちは、まさに「ゆとり世代」。指示まち、打たれ弱い、身勝手などと言われる世代だが、ここは前向きに、マイペース、堅実、実直、真面目と捉えるほうが気が楽。
そんな子どもに、最近家内は「今の若い子は皆そうかしら」と愚痴る事が増えてきた。

しかし案ずることなかれ、年配者が「今の若い者は!」と嘆く姿は江戸時代からあった。皆さん、嘆かれ、嘆いてきた。時を重ねて解決する事も多いので、気にすることはない。
加齢のシワを、嘆きの眉間の縦ジワにするよりも、笑顔の横ジワにするほうが美しい。

そこで、痴呆を案ずる翁から、珠玉の言葉を「家の神さん」に贈りたい。合掌。


2017・田辺の思い出
















2017年11月14日火曜日

愉快なケセラセラ生活。

カネボウコスミリオン時代、幾多の成功を共にした友人が定年を迎え、仲間と壮行会を開いた。おしゃれで陽気で純粋な愛されるキャラの方である。これからの人生もエンジョイしながら歩み始めるに違いない。

彼のような「天然の陽気」は貴重である。一般的に楽天家、社交的、ラテン系、ノー天気、無神経、前向きなど多くの表現があるが、現在の日本人でこのキャラを素でお持ちの方は、2割程度と言われている。しかし少ないから優れていると言うわけでない。

ただ、陽気な性格はマネジメントでは有利とも言われる。ほめる部下への喜び表現、労いの言葉、叱った後の自然に出る笑顔やフォローなどは魅力的。リーダーは陽気を装う努力をする。以前、尊敬する上司から「田辺は得だ。俺は努力して根明(ねあか)を装うのに、おまえはそのままだからな」と言われた。天然の私は少し複雑である。

部下を叱るには「その場で、その事だけを、短く」が鉄則である。遅刻した部下に理由を聞く前に、遅れた事実に対して、一喝。後でフォローすればよい。後腐れなく!が大事。
叱り方を一歩間違うと「違う場で、そのこと以外も、ダラダラと」になる。これは最悪。

悩み多き者よ


自分の心労防止のためには、ニワトリの「三歩、歩くと全て忘れる」がコツだ。過去の柵に縛られず、忘れて次に進みたい。失恋の痛手でも「恋を保存する」タイプと「恋を上書きする」タイプの違いのどちらかだ。因みに保存タイプは圧倒的に男性が多く、上書きタイプは女性が多いらしい。やはり女性はタフである。

「男よ、いつまでも引きずるな。女性はもう立ち直ってるぞ」

医学的に、悩んだときには甲状腺から男性ホルモンが分泌されることで、悩みを乗り切ろうとする。そのため別名「ケセラセラ・ホルモン」といわれる。

男性ホルモン「テストステロン」の前向き高揚効用は既にご存知だろうが反面、ケラチンという髪の生成成分の活動を阻害したり、皮脂腺が急に活発になるなどの副作用もある。一晩で白髪になるとか円形脱毛症などは顕著な例だ。冬場なのにお肌の油分が急増する女性を調べると、受験生を抱えた母親だったりするのも頷ける。

ストレス乗り越えのテストステロンが、イタズラするだけと思えば気も楽になる。まことしやかに「禿げに癌なし」とか「ギラギラは精力的」とかいわれる由縁でもある。

ストレスとは「こうなりたいのに、そうならない」状態。現実とのギャップは当然と受けとめ「男性ホルモン、出てこいや」だ。私、もはや禿げ止まり、肌の乾燥時期だから。

朝がこない夜はない。朝、目覚めたら「今日、生まれた」と思い、上書き人生のほうが愉快だ。どうせなら、ケセラセラ気分で「陽気を装い、楽しむぞ」ぐらいが丁度良い。

陽気を装う努力の姿?
















2017年10月30日月曜日

面白い!安田学園柔道部

先日、東京都の高校学年別柔道大会が開催された。各学年の3人制の団体戦で、今後を占う大会だ。安田学園はベスト4に勝ち進み、準決勝1年は安田学園×日体荏原、修徳学園×国士舘、2年生は安田学園×修徳高校、国士舘×日体荏原となった。

安田学園は日体荏原、修徳に勝利し国士舘との「安田学園×国士舘」ダブルで決勝戦となった。結果1年生準優勝。2年生は見事優勝。まさに4強相手に快進撃である。

全国から逸材が揃う強豪高をやぶり、安田学園がなぜ好成績を修めたのか。

現在の2年生は一昨年全中優勝した最強メンバー。しかし高校柔道は、中学での実績が担保されない。努力しても結果が出ない。安田選手たちは他校との格差を認め、今までをリセットして「効果的な集中練習」を先生と計画をたて、ひたすら実行し始めた。

朝練はランニングと筋トレに特化、放課後は「技の研究」とその磨きに集中。定期的な講道館通いも大学生との乱取りが目的だ。自主性重視の練習と尊敬する先輩たちと楽しく厳しく鍛錬するうち、息子も体格と動きが徐々に変化してきた。

「文武両道」の部員は、常に参考書片手に1分たりとも無駄にしない。柔道の合間の過ごし方が、ゴロ寝している息子とは大違い。「先を見据えて今を生きる」のお手本である。

自発的な選択と集中が功奏してきて、部員の顔付までが変わってきたようである。

東京都学年別大会勝利に喜ぶ安田学園柔道部


ロシア・チュメニ国際大会に出発


学年別大会4日後、安田学園16才の選手5名が、遥かロシア・チュメニ国際柔道大会に出発した。川合先生の仕込みのお陰でロシア柔道連盟から招待されたのだ。

60K級、66K級、90K級2名、90超級の計5名がエントリー。世界15カ国の16才の500名が集結する以外概要が分からず一抹の不安と期待を胸に5日朝、先生と選手は成田を出発。モスクワでの乗り換えを経て、無事チュメニに到着したのは深夜の3時頃だった。

ロシアは広い。モスクワとチュメニで時差を2度戻し「ライン」も使えない。とにかく大会URLに自宅PCを繋ぐ。世界同時配信でオリンピックセンターでの民族舞踊や軍隊実技の開会式の規模と施設に驚き、なんか凄い大会だなとこちらが驚く。

異国での緊張の初戦、60Kの笛田選手の出番がきた。まずは初戦・2回戦と歓喜の勝利。続く3回戦では惜敗したがベスト16である。笛田選手の雄姿に、安田選手が奮い立つ。

大会2日目は、残る4選手の試合。会場別スケジュールを、帯同のご父兄と連絡を取りながら、自宅で試合場別の4画面にひたすら目を配る。第1会場では66K級の近藤選手が勝ち進むが、5戦目の準決勝で惜しくも惜敗。第3会場では90K級の息子と小林選手と90超級の奥谷選手が勝ち進む。しかし小林選手も準決勝惜敗。

残る田邊選手と奥谷選手の2階級が、決勝戦進出である。2時間の休憩後「3位決定戦と決勝戦」で、安田4名がメダルを掛けて戦う。見ている方も疲労困憊である。近藤・小林選手は「銅」を、そして田邊・奥谷は「金」を狙うしかない。

執念のメダル獲得


のちに息子から聞いたのだが、日本勢の活躍に観客の歓声と写真攻めが凄かったらしい。一番人気の近藤選手の3位決定戦は感動的だった。流血の頭に包帯を巻き、残り2秒でかけた渾身の大外刈りがビデオ判定で一本となり、歓喜の逆転勝利。勝った瞬間、彼が道着の裾で涙を拭う仕種に我々も涙した。

小林選手も勝利し2人の「銅メダル」が確定。息子の決勝戦の相手は、同階級を疑うような190cm近い巨体。長い手で背中から帯を掴み隅返しを喰らう。かわし切れず「技あり」。その後は果敢に攻めたが、うまく防戦されて時間切れ、惜しくも「銀メダル」となる。
残る奥谷選手は隙を逃さず見事一本!金メダルを獲得した。日本勢、凄いの一言。

こうして安田学園は金、銀、銅、銅の4つのメダルを獲得し「日本柔道ここにあり」をアピールできた。まずは一安心。そして彼らの大活躍に沸きに沸いた2日間であった。

大敵とみて恐れず 小敵とみて侮らず


子どもたちはロシア遠征で多くのことを学んだ。「柔道」が言葉や人種の壁を超え親しくなれること、外人選手の体幹やパワーを実感できたこと、ロシア女子が相当可愛いこと。何といっても「礼節と正々堂々の日本柔道」の誇りと自信を得た事が大きい。

ロシア柔道連盟からの来年の出場依頼をお受けした以上、来年は後輩たちのために、上級生になる選手たちは、今までの先生と先輩の教えと自らの経験を後輩に伝道するのだ。

勝負に「勝つ」ことは負けた相手を「最強のライバル」にも変える。勝者を徹底的に研究し、血眼で練習してくる筈だ。たまたま勝てた安田学園柔道部!慢心こそ敵である。

まさに「大敵とみて恐れず 小敵とみて侮らず」である。

https://youtu.be/e6dO-ggRzBo  チュメニ大会準決勝YouTube(後半)
https://youtu.be/6--bBxoQA-k  チュメニ大会3位決定戦・決勝戦(後半)


ロシアチュメニ大会の活躍





2017年10月5日木曜日

体重管理すら出来ない自分が情けない?

10年前、私は異常な血糖値上昇で病院送りになった。妙にだるくて調べたらHbA1c数値が11.6。あまりに高すぎて医者が仰天、即入院。結果、18キロ減量とインスリン療法が功を奏して、我が膵臓は完全復活をした。糖尿病は絶対治らないはウソである。

ところが81K級の息子が、90K・100Kへと階級を上げる為の本格的食いトレが始まった。
持参弁当は、2合半の2段弁当、おにぎり2個、スパゲティ1.5人前にゼリードリンク付き。「カバンに弁当入れたら教科書が入らないな」とぬかした息子には、思わず「阿呆か、教科書を入れるのが先だろ!」と怒鳴った。

かくして、我が家は「痩せる食事」から「太る食事」に方向転換。家内への異議申し立ては「あなたは我慢できる」と却下。夕食の前菜「野菜サラダ」に「鶏の唐揚げ」が加わり、高タンパク質を中心に全品ボリュームアップで組み立てるのだ。

一日に、米一升、肉1キロ、牛乳2Pのペースで消化。練習1回で3キロは落ちる体重を、また増やすを繰り返しながら、脂肪を筋肉に変えて重量級格闘家体系になっていく。
しかし問題発生。ついつい一緒につまみ食いする私と娘まで太り始めたのだ。そして、ついに、健康診断で血糖値が高めの指摘。「やばい、再発か、どうしよう?堪え性のない自分のせいだ」そこで一念発起。早速、課題と対策を打つ。

痩せるための食事療法と栄養学の復活


本来、私の1日の消費カロリーは平均1,800~2,000Kcalなので、一回食事の摂取量は上限600~650Kcalになる。単純にこれを越えると「冬眠」でもないのに脂肪として蓄積して太るのだ。運動で消費する手もあるが、心拍110で30分間自転車を漕いでも、消費熱量は僅か80kcal。食パン半枚にしかならないから結局食べない方が早い。

まず家内との協議で、息子だけプラスメニューでいくことにした。通常メニューにタンパク質(肉)を加える。大量にローストビーフなどを作り置きして、毎食プラス別皿で与える。これが3日で1キロずつ消えていく。まさに飼育。私と娘はひたすら我慢する。

食前の野菜の摂取は熱量吸収を抑える。あとは外食時のため炭水化物2、タンパク質1、脂質1のバランスを意識するカロリー計算のクセを復活する。これは自己制御効果がある。

私は「食品交換表」に基づく「80Kcal=1単位」で計算するので、一部をご披露する。
炭水化物の1単位は、ごはん茶碗小1杯、食パン半分、じゃが芋1個、ビール200ml。
タンパク質の1単位は、豆腐1/3、卵小1個、牛・豚肉約30g、赤魚1切れ、納豆1P。
脂質の1単位は、直物油、バター、マヨネーズ各10g、ベーコン、豚バラ各20g。

朝食なら、ごはん、味噌汁、納豆、卵など、約7単位の600Kcalほどは簡単。しかし問題は、昼、夜も同カロリーにすることだ。酒はプラスされるので辛い。まして飲み会シメのラーメンは、ダブル炭水化物で私には自殺行為である。

皆さんにもカロリー計算をお勧めする。食品の裏面表記のカロリーを眺めるだけで、恐ろしい食品を発見する。菓子パン1個で800Kcalとかカップ焼きそば大が1,100Kcalなど驚愕する。一般的に旨い物は値段もカロリーも高いので、粗食こそ健康の近道である。

米国で「肥満は出世しない」と言われて久しい。体重管理すら出来ない人に自己管理も部下の管理もできない!の発想だ。まずは体重管理を徹底して更に自己管理力を強化だ。

当時、医者に「自分に甘い食生活の結果、国の大切な医療費を使うのです」と、叱られた。更に追加で明言ひとつ。

「食事とは満腹感を得るのでなく、空腹感を癒す為だけですよ」う~ん納得?!。


「空腹感を癒やす」と「満腹感をえる」の違い









2017年9月5日火曜日

正しく行って何人も恐れず。

我が社でも「危機管理対応」と事前対策の「リスク管理」の取り組みに余念がない。
企業を取り巻く危機は自然災害だけでなく、不祥事発生の信用失墜、情報の漏洩や大規模システム障害、製品欠陥や偽装の賠償、労働環境、内部告発などキリがない。

フュージョンは情報漏洩防止に特に気を使う。危機管理体制とリスク管理上、機密データを扱うチームはガラス部屋で仕切り、社員でも簡単に入れない。ISMS受審もその一つだ。


危機は必ず連鎖する



以前の会社の危機経験から「危機は連鎖する」を前提の管理体制の必要性を痛感した。「粉飾」「役員逮捕」「上場廃止」「分割統合」「買収」の連鎖は、想定をはるかに超えていた。マスコミの報道合戦の渦中は、幹部の捜査の対応、取引先様への説明責任、社員への伝達・応対法の検討など緊急会議の連続で、不眠不休でことに当たった。

経済面報道の段階は、当時の三角ビル本社への取材攻勢だったが、某TVの有名司会者の昼のワイドショーで「粉飾の悪しき会社」と紹介された翌日から事態は一変した。
化粧品のお客様たちが反応したのである。全国の販売会社や馴染みのお店や化粧品コーナーに、クレームや真偽を問いただしに来店されるのだ。現場は大混乱に陥る。

店頭の美容部員への「嘘つき会社の商品は買わない」の声に彼女たちは泣いた。本社は「陳謝の心で接客を!」と指示していたから余計に辛かったに違いない。正直、言いたいことは山ほどある。現場はひたすら愛用者拡大に邁進してきただけだ。しかしそれは「言い訳」反論と映ればパッシングになりかねない。「黙して語らず」の悲しい日々であった。

しかし、そのうち信頼関係の深いお客様やお取引様から、逆に励まされるようになってきた。「頑張ってね。経営の問題でしょ。応援するよ」これには、どれだけ勇気と元気を頂戴したかわからない。感謝の気持ちで何度頭を下げ、涙ぐんだことだろう。


「売られる会社」と「買う会社」の分かれ道



明治の鐘紡紡績・武藤総裁の「正しく行って何人も恐れず」の教えは、鐘紡の「愛と正義の人道主義」の根本精神として引き継がれた。しかし110年の時を経て、各事業部の壁、上意下達の体質、繊維の業績悪化、売上至上主義などで「大切な精神」が忘れ去られた。

リスク管理徹底の前提は、全社員が「正しく行う」倫理観と、モノ言う勇気と、牽制し合う風土を醸成することが重要だ。奇しくも、この化粧品事業を買収した会社に「王道を歩む」という精神がある。同じ価値観だが、道を踏み外し迷走とモラル崩壊の末に「売られる」側と「買う」側の差になったのも事実である。

今は「王道を歩む」親会社との一体化で、残すべき伝統と精神を活かしながら、夢と正義感に溢れた若者たちで、見事に復活・成長していることは記しておきたい。

会社人として、忠誠心と当事者意識は肝要だ。しかし指示待ちだけの「社畜」はいけない。いいなり社員は「会社の常識は世間でも常識か?」の判断力と当事者意識が欠如する。

「可怪しい?」と感じたら「正しく行って何人も恐れず」を貫き通すだけである。


今は懐かしき思い出