2025年1月29日水曜日

会社員の息子が。

 新入社員の息子の話。S県警柔道部から梯子を外され、昨年明けの就活で内定。4月の入社研修後、金沢に着任した彼の新人奮闘記が面白い。

彼の会社「IDOM」はガリバーを運営する上場企業だが、本年度売上は上場企業300位辺りに迫る勢いだ。4兆円の中古車市場だが、一昔前のクルマ業界は大量採用と報奨金で売上を伸ばしブラックの印象もあったが今は様変わりしている。


本来企業は労働環境の良化はマスト。特に顧客不在を案ずるインセンティブ率の高い企業は、基本給の底上げと報奨制度の見直しを画策。エース級の人材が流出しても、社内教育を充実させた中長期の人材育成は成長企業のあるべき姿だ。

そして我々に「ガバナンス強化を忘れるな」と警鐘するが如くビッグMに三菱UFJやフジTVの悪行が暴かれる。鐘紡迷走もその一つだ。

正直、一昔前のカネボウは酷かった。夜中も働く「ドロボウ、カネボウ、消防」と呼ばれ、販売課の「明日になる前に帰社しよう」の合言葉は、今ならとんでもない話である。

一方、私の課では達成報酬金でド宴会三昧。「焼きマツタケ」「ドンペリ会」とテーマを決め、死に物狂いで数字を追いかけたが楽しくもあった。

結果、日本一の達成軍団は「地獄の田邊組」とも呼ばれたが楽しかった。苦楽を共にしたメンバーがその後、要職に出世したのは事実である。


現在の新入社員たち。


さて、まだ1年足らずの見習い息子だが、先ずは洗車から始まり、買い取り、販売、登録、保険と一通り覚え、彼なりに気づきもあるようだ。

最近では先輩の販売力には到底敵わないと思うようで、少々落ち込み気味に「俺は買取りが中心かな」と判ったような口を利く。

私は「石の上にも3年。柔道も最初から強い奴は途中で伸び悩むもの。経験不足の後輩が柔道に不向きかと悩んだら、簡単に諦めるなと言うだろ」と話したら深く納得していた。そう、彼には柔道で例えるのが一番早いのだ。

実は最近、息子の不安を察知したように上司から「焦らず自分の形をつくれ、嫌な仕事を引き受ける田邊は必ず大成する。今後が楽しみだぞ」と言われたようだ。胸を打つ上司の激励に、単純息子は自分形成に元気に取り組み始めた。

しかし、息子の顔色を読みフォローする上司がいて、彼は幸せ者である。私の経験でも、販売特化型の多くはメンテや事務処理の「後ろ工程」が疎かになりがちで、起承転結に抜かりのない人ほど、信頼とリピートに繋がるものだ。


最近多くの経営者が「今の若い社員は、昇進したくない、転勤したくない、冒険したくないの3拍子で『直ぐ諦める』が共通ワードだ」と話す。馴染みのない所へ転勤させると簡単に会社を辞めるので、人事異動にも気を遣うらしい。

幸い我が家は転勤で連れ回したので、転勤も冒険も当たり前。まして、柔道一直線の息子は「直ぐ諦める」とは無縁のようで、このまま、絶対に諦めない魂を貫いて欲しいものだ。

今、金沢の朝は氷点下で凍れるらしい。それと先月は帰省による金欠病で借金を無心され、親バカは「金欠は俺を頼れ」と大口を叩いたが、どうやら彼の弱点は寒さと金欠病のようだ。


さぁ会社員人生はこれからだ。たとえ天気と財布は寒くても「心は熱く」大器晩成を念じ、日日是好日に一生懸命過ごせ!と願うばかりだ。

近くの兼六園の梅もそろそろ咲く。そう、もうすぐ金沢にも春がくる。





2025年1月5日日曜日

2025年を迎えて。

 2025年も皆様の意陰で、穏やかな新年を迎えることが出来ました。本年も皆様のご厚情をお願い申し上げます。

昨年は会社業績が好調で喜ばしいが、家庭では不幸が続き、改めて「命の儚さ」と家族が無事でいる喜びを実感した一年だった。

そんな今年の越年、一旦帰省した息子は仕事で年末年始を金沢で過ごし、恒例の越年稽古も欠席。今後は家族が揃う機会は減っていくのだろう。


実は今年の課題は家内の実家で、昨今、巷でも深刻な「実家じまい」。我々は浦安に根付いているから、住む宛のない実家をどうするかである。

帰る実家が無いのは寂しいが、両親が生きていればこそだ。これからは当たり前だが子どもが帰省する「我が家」が唯一の実家となるわけだ。



脱皮と成長の2025年。


因みに今年の干支は「巳年」。脱皮・成長の蛇は不老長寿と粘り強さの象徴で、努力を重ね物事を安定させると言う。成長への脱皮の年ならば環境変化の好機と捉え挑戦すべきだ。


絶えず好奇心を持ち何事にもトライする。70歳となる私のミッションである。但し「温故知新」と「不易流行」だけは忘れてはいけない。

そう、変えるべきと変えてはいけない按配を肝に、2025年を過ごして参りますので、本年も倍旧のご指導ご鞭撻を重ねてお願い申し上げ、年頭のご挨拶とさせて頂きます。