2025年7月4日金曜日
18と81の自分探し。
2025年6月7日土曜日
食わず嫌い王。
本末転倒、急がば回れ!
2025年5月18日日曜日
48年目の節目で。
変化は摩擦を生み、摩擦は進歩を生む。
実は数年前に退社を考えたが「SINN PURET」があり継続を決意。EC以外の取扱店は百貨店、専門店、バラエティと380店舗。bestコスメ大賞も84冠と認知も売上も好調である。
内田理央やAlexandrosとのコラボ、香りで生理前後の体調改善を脳波立証したフェミテックなど、独特の世界観「SINN PURUTE」の成長は気になるが、後任に託したら見守るだけだ。
やはり組織交代は早期人事に限る。組織は替えるから変わる。何事も変化に多少の摩擦はつきものだが、その摩擦が進歩を生むのだ。
会社員は名刺で成長する一方で、評価者パワーを己の力と勘違いした我儘上司も出現する。上長とは後任を育て次に託す役回りであり、立場の固執は組織の後退に繋がると心得たい。
古希になって頑張る事。
老後が自分事となり、年金事務所と市役所を尋ねたら、住民税、国保、介護保険など到底年金だけでは暮らせない事を痛感。70歳まで厚生年金は払っても、今までの支給停止分は消滅する不条理など、今更ながら老後の厳しさを知った。
今後は個人事業主として確定申告するつもりだ。先ず生活の安定、そして身体を鍛えながら、如何に楽しむかという難関が最後に待っていた。
さぁ70オヤジの生活は如何に。女優・樹木希林は『年齢を脱ぎ 冒険を着る』と言ったが、さて私の冒険リストは、旅行、ライブ、サックス、友と再会、そして合間に仕事なら最高だが、その冒険もやってみなけりゃ分からない。
まぁ幾ら冒険しても、いずれ私も「人生の潮時」が訪れるわけで、その日が来るまで「好々爺」で居続けたいものだ。そう目下の最大の冒険は「笑顔一杯、仏の田邊」である。笑。
先ず、今までの亭主関白ぶりを反省し、この引退の節目で幕を下ろすことにした。💦
2025年4月30日水曜日
まだ見ぬリスク?
弊社にも新入社員が入ってきた。この時期は慣れないスーツの新人が街を闊歩する。将来は会社を背負うぐらいの勢いで入社して欲しいが、どうもそうではなさそうだ。
昨年の新卒は冒険しない「さとり世代」と言われたが、今年卒の就職意識調査は志望の1位が安定企業49.9%、次に給料が良い23.6%で過去最多。逆に敬遠するのはノルマのある会社38.9%、転勤が多い会社30.3%と、これも過去最多らしい。
ノルマも転勤もなく安定した給料の良い会社。そんな所なら私も入りたい。どこかで何かを妥協し、それを乗り越えてこその仕事の筈だ。
サイトを纏めると『まだ見ぬリスクを避け、体力気力を極力減らし多くのリターン(給料)を得たい』それには自らで機会を取るより機会を貰う受け身が安全だと。そもそも出世は面倒だし安全な選択肢が望めない会社なら簡単に諦める。
因みに今年は「モームリ」など退職代行が早く、入社数日での退職希望がザラらしい。彼らは「まだ見ぬリスク」を避け転職を繰り返すのか。
「ふざけるな」と思わず唸った私だが、何故?と彼らの背景を今一度考え直してみた。
確かにコロナ禍の学生は、変化が激しく不確かで正解が分からずに卒業し「貰い手意識」が強い。加えて価値観の多様化が進み、SNSやネットでキャリアの比較や選択肢が無数に提示されすぎて、選択のリスクを恐れているのだ。
直近の新卒が特殊な環境で育ったツケは大きい。採用した企業側も彼らを将来の要にする為、社員教育や組織人事を見直す必要に迫られる。
昭和オヤジは時代錯誤。
彼らを「軟弱で舐めてる」と批判するだけなら、昔を自慢する昭和オヤジだ。もはや「俺の若い頃」は通用しない。相手は「昔話など知るか、結局自慢か」と間違いなく思っている。
ならばどうするか。それは懇切丁寧に、自ら行動するメリットと方法を伝え、自律したキャリアの描き方を教えるしかない。「経験から学ぶ喜び」を彼らに与えるのだ。これは我慢と時間を要するから互いに簡単に諦めてはダメだ。
一つ明確なのは、若手も年輩も人間関係で感じる幸せは同じであること。欲求5段階の生理的欲求、安全、社会的欲求を経て社会人になると「承認欲求」が最も重要なカギになる。
人間関係の幸せは・褒められる・愛される・必要とされる・役に立っているの欲求で、これが満たされた人は、やる気や成果が格段に上がる。つまり上司は部下の承認欲求をどう満たすかで、これは仕事以外の関係性でも同じだ。
勿論、己にも承認欲求はあるが、職階が上がるほど承認する側に傾注するのだ。誰でも「貴方が頼り」と言われたら意気に感ずるのだ。
先輩諸氏は、仕事に夢も冒険心も持てない彼らを不憫と思い、夢と希望を与える為、彼らの体験一つ一つに関心を持ち認めてあげることだ。
さて、入社2年目の息子は「明日のエース」と煽てられ、やる気満々で奮闘中。ただ金欠病と多忙は相変わらずで、彼は承認欲求より食欲と睡眠欲とは、どうしたもんか。💦
「腹が減っては戦は出来ぬ」、もはや私が出来るのは食品などの物資の後方支援だけである。
2025年4月13日日曜日
300人と30人の宝。
いつも「出会いは人生の宝」と言っているが、いったい生涯に出合う人は何人だろうか。
一般的に人生で何らかの接点を持つのは3万人。学校や仕事で近い関係になる人が3千人。親しく会話ができる300人。友達と呼べるのが30人で、本当の親友は3人ほどと言われる。
あくまで通説だから個人差はある。特に生涯接点3万人は曖昧だが「人生3万日/82年」と言われるから1日1人と出会う勘定になる。SNSで面識のない人を除けば妥当かもしれない。
因みに、有名人で3万人以上の接点と3千人以上の関係をお持ちの人でも、親しく会話できる300人と心許す30人に大きな差はないようだ。
300人と30人は人生の宝。
重松清の短編集「その日の前に」は、愛する人の死別と向き合う人々が再生する話だが、やはり心残りを払拭したい大切な人は厳選されるのだ。
亡き父の話だが、父は我々の反対を押し切って癌の延命治療を停止、会いたい人の訪問行脚を強行した。7年前に母を失い自分の最後には夫婦で世話になった方を訪問と決めていたようで、身体が動く2か月に30人のリストから面談会食を実行。
結果的には体調悪化で、その半数しか会えなかったが、父は充実の時間に大満足していた
やはり歳と共に疎遠と新規が入れ替わり、増減しても、最後に会えるのは30人程だろう。父を見て最後は大切な人を巡るのも悪くないと思った。
そして己の死を看取るのは、身内と友人など10名程か。これが葬式だと遺族の知人や仕事関係の「渡世の義理」が働くから列席者は増えるが、皆が本当に悼んでいるかは別の話だ。
しかし人生の終焉話は暗くなるので、未来に向けた新しい命の話に転じるが、2024年の出生数が72万人。19年が90万人で22年で80万人を割り、僅か2年後は72万人だ。この末恐ろしい少子化は国の想定より15年も早いらしい。
これは葬式どころでない。その原因は「未結婚」の増加と出産しない「少母化」だというが、このままでは日本の存亡に関わる危機である。
今、政治家が票集めの103万の壁やガソリン代補填などの刹那的対策を語るより、抜本的な子どもの環境対策だ。2026年予定の出産無償化の前倒しと、大学までの授業料と医療費の全額免除など、大胆に取り組まないと少母化は止まらない。
当たり前だが、人は「一人で生まれ一人で死んでいく」。そして出産は笑顔で迎えられ死別は涙で見送るもの。これが悲しみの出産と喜びの死別では最悪だ。そうならぬよう嫌な奴を好きになるかダメなら排除してでも、親しく話す300人と信頼の30名と幸せな時間を過ごしたいものである。
一度の人生「全ての出会いは人生の宝」と育んできた人々が、自分にとって最高の300名と30名の仲間が「己の最強の応援団」になってくれる。
同時に自分の仲間30名に対して己が最強の「応援団長」になることも忘れてはいけないぞ。
2025年3月24日月曜日
幻の美白キティ。
新聞の定期購読をやめて6年だが、ネットで何とかなるものだ。新聞の定期率は2008年89%から58%と30%減少、その大半は5割減の全国紙だ。
カネボウ崩壊の2003年前後、私は全国4紙を定期購読し連日記事を確認してから出社。2005年の粉飾報道は取引先とお客様の対応に振り回され、当時は新聞記事が恐怖だった。
花王に買収された2006年は取引先の反発が強く、企業風土とブランドイメージ、取引条件など両社があまりに違うと言われた。
花王は当初カネボウ体制を大きく変えず、様子見をしていたが、2013年「美白問題」が勃発。新美白成分「ロドデノール」が「白斑」を引き起こし、自主回収へと突き進む。これを機に花王主導の体制が加速されていくことになる。
回収は美白NO.1「ブランシール」と、既存ブランドの美白ラインの8ブランド計54製品に及び、45万個の回収に全社員が追われたのである。
この莫大な損失は、花王傘下でなければ乗り切れなかったろう。社内外でカネボウ社員は辛かったが、それ以上に辛いのは白斑のお客様であり、全国にある美白相談室は、未だ和解できない方々と相対で対応させて頂いている。
幻となる「美白キティ」
当時、私は花王出向から戻り、カネボウOEM会社の代表であった。幸いウチはロドデノール未使用で安堵していたが、美白問題は我々に予期せぬ事態を巻き起こすことになる。
実は丁度その頃、M自動車がキャラクターの「キティ限定車」を発売する予定で、購入されたオーナー様に向け記念品として「キティのフレグランス」を作りたいとM自動車から制作依頼があり、その開発の真っ最中だった。
「キティの香り」はゼロからの開発で、1年以上前からキティ作者、M自動車、弊社開発部で試作を繰り返し、ようやく納得の香りができ覆面調査を実施。この香りのキャラクターは?の質問に大半が「キティ」と回答し遂に処方が決定した。
私は、最終の香り処方・容器包材を確認し、いよいよ生産に入る直前の事である。突然、M自動車の担当役員が私に会いたいという。
処方のお礼かと思いきや、訪れた役員から「今までの費用は全てお支払いするから、この話、無かったことにして欲しい」と言われた。
えっ、耳を疑う「なにゆえに」と私。「実は弊社の役員会議で、美白問題で自主回収のカネボウさんが開発した商品を使うのは問題がある、今回は見送ろう」となったというのだ。
「いやいや、これは香水です。美白とは何の関係もありません」私は納得できない。
よく知る役員だけに「御社もリコールでご苦労されましたよね。全て否定は早急過ぎませんか」と突っ込む。役員は「そうです、ウチも色々ありました。だからこそ、リコールした弊社が自主回収の御社を使うのはマズい。これが取締役会の総意なのです」と頭を下げる。沈黙が続く部屋に、開発スタッフの無念の嗚咽が聞こえる。
これは覆せないと判断した私は「支払いは結構ですから弊社で商品化させて欲しい。私はこれを世に出したい」とお願いした。すると「待ってください。これはウチの依頼ですから弊社の製品として次の機会で必ず使います」と返された。
私は無言、長い沈黙。このままでは平行線と感じた役員から「トドメの一発」が放たれた。
「田邊社長、これは言わずにおこうと思いましたが、私個人の話をさせて下さい。実は私の母親が北九州に居るのですが、ブランシールの長年の愛用者で、今回ひどい白斑になりました。返品はしましたが、お世話になるカネボウさんに余分な迷惑をかけぬよう、被害届けは出していません」
…私は役員の言葉に息を飲む。彼は続ける。
「こんな私の気持ちをどうかお汲みとり頂き、この話、何も言わず納得して下さい」と先ほど以上に深く頭を下げられた。「……」。
私と開発部はその場で立ち上がり「多大なるご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございません」…我々は心の底からお詫びした。もはやこれ以上の押し問答など出来るわけがない。
九州本部から返品のみで被害届けのない役員の母親の事実報告を受け、ここに「キティの香り」は完全に幻の商品となったのである。
あれから12年。あの「行き場のない悔しさと無念」は生涯忘れる事はない。元はと言えば、我々が蒔いた種。どうする事も出来ないのだ。
私は社員に「世に出なくても開発の経験は必ず役に立つ。嘆くのは止めて明日から頑張ろう」と伝えながら、坂村真民の言葉を噛み締めた。
『 咲くも無心 散るも無心 花は嘆かず 今を生きる 』 坂村真民【今を生きる】
2025年3月5日水曜日
髪は女の命だけ?
昨年のことだが、突然、娘が驚くほど髪をバッサり切った。「どうしたんだ」と尋ねると「別に、伸び過ぎて重いから」と淡々と言う。
釈然としない私は「あいつ、何かあったのか」と家内に聞くと「重くて、短くしたかったみたい」と淡々と返答。どうも私の悪い癖で、行動に至った原因を追求したくなる。
重い?そもそも髪で頭が重いことが分からない。重量を調べたらロングヘアーで250g。ピンとこない。そうだ帽子は何gか「ツバ付きキャップ」が約60gとある。つまり帽子4つ分の重さ。そうか、そりゃ帽子を4つも被れば確かに重い。第一アタマがウザすぎる。しかし帽子2つ分で切ってもよい筈で、このタイミングが分からない。
実は、あとから判明したのだが、彼女が髪を切ったのは、他に意外な理由があったのだ。
31cm以上の壁。
2025年2月15日土曜日
「海苔」のゆくえ。
海苔の入札に奔走する「丸山海苔店」社長から、不作で悩む海苔業界の話を聞いて驚いた。
因みに丸山海苔店さんは創業安政元年170年の老舗で、お茶の専門店「寿月堂」と合わせ、築地、豊洲、歌舞伎座店など関東で店舗展開される企業で、そのブランド力は国内に留まらずフランスのパリ店は現地でも有名な名店である。
さて海苔の話だが、実はこの3年、赤潮と温暖化による海苔の不作が深刻なのだ。海苔の価格は3年前の約3倍であり、今年初の入札も前年130%以上の価格で取引されていると聞く。
丸山さんは入札での上質な海苔以上に、廉価な海苔の質、量の確保を案ずる。しかし海苔の全てがこんな高騰では再値上げは必至である。
これは小売りから、ふりかけ、煎餅と、あらゆる業種に昨年以上に影響する。加えて「米」の高騰は寿司とおにぎり業界の死活問題で、スーパーは総菜の再考だ。このまま海苔の食習慣まで変化したら業界は大変なことだ。
既におにぎり大手のコンビニの中には、海苔の縮小や韓国産を使い始めた。今、韓国、中国は自国の海苔を「日本仕様」に生産を替え販売攻勢を仕掛けている。日本の海苔のつもりで買ったら、実は韓国産なんて事もあり得る話だ。
海苔は種付け海苔網を育み、冬期から収穫を始め、次に冷凍網で何回か収穫する。実は最初の1番摘みが最も美味いと言われ、年初の入札からの高騰は、次の収穫がプランクトン量や海水温から不作の予想が反映されてのことらしい。
海苔生産は有明など九州産が大半で、次の兵庫、宮城、愛知も健闘するが高騰は止められない。更に先日は九州に寒波襲来があり、もはや「海苔は有明」など言ってられないのだ。
残り数回の入札も、質も量も価格も都度変化する。業者は先様の等級の要望を見込み、どこで、どれだけ、幾らの札値で押さえられるか、それをどう商いするかヒリヒリする思いだ。不謹慎だが、まるで賭場を巡る博打うちのようで、この入札行脚は私まで痺れてしまう。
日本の食生活が変わる。
実は海苔以上に漁獲量が深刻だ。海洋環境、乱獲、養殖遅れの日本の漁獲量は30年前の三分の一に激減。何とこの10年の減少は凄まじく、北海道のサンマは4.7万㌧→1万㌧、富山の寒ブリは4.7万㌧→1.1万㌧、岩手の鮭は壊滅的だ。
いつまでも産地とブランドに拘わると、そのうち当たり前の食材すら食卓から姿を消してしまう。一方、TV局は、評判の食事処や旬の食材特集など安易なPR番組ばかりを流す。先ずは、こんなPR番組に振り回されないことだ。
食材の入手困難は、我々に食生活の見直しを迫る。米の高騰は味噌の元「米麹」を直撃し「白米と味噌汁に海苔と焼魚」の和朝食はもはや贅沢品。かといって洋食の「パンとハムエッグと珈琲」も小麦と珈琲豆の値上がりが止まらない。
こんな状況で我々が今やるべきは、①食材の無駄をなくす習慣化(フードロス)②買い物上手になる事(産地より流通量)③違う食材を利用する事(調理の工夫)の再徹底である。
食品ロス470万㌧の贅沢日本も避けては通れない。と綴る私自身が、大間の鮪や北陸のブリ、広島の牡蛎に魅せられるのはどうしたもんか。
ここは、次世代の若者の未来と、己のダイエットの為に「食」の価値観を変えるしかない。
但し、お気に入りの丸山海苔店の「芽茶」と「佐賀のはしり」は別格だ。これはダイエットとは無縁と勝手に解釈する我儘翁である。💦
■丸山海苔店
https://www.maruyamanori.com/
2025年1月29日水曜日
会社員の息子が。
新入社員の息子の話。S県警柔道部から梯子を外され、昨年明けの就活で内定。4月の入社研修後、金沢に着任した彼の新人奮闘記が面白い。
彼の会社「IDOM」はガリバーを運営する上場企業だが、本年度売上は上場企業300位辺りに迫る勢いだ。4兆円の中古車市場だが、一昔前のクルマ業界は大量採用と報奨金で売上を伸ばしブラックの印象もあったが今は様変わりしている。
本来企業は労働環境の良化はマスト。特に顧客不在を案ずるインセンティブ率の高い企業は、基本給の底上げと報奨制度の見直しを画策。エース級の人材が流出しても、社内教育を充実させた中長期の人材育成は成長企業のあるべき姿だ。
そして我々に「ガバナンス強化を忘れるな」と警鐘するが如くビッグMに三菱UFJやフジTVの悪行が暴かれる。鐘紡迷走もその一つだ。
正直一昔前のカネボウは、夜中も働く「ドロボウ、カネボウ、消防」と揶揄され、ウチの販売課の「今日中に帰社しよう」の合言葉はとんでもない話である。一方で報酬金でド宴会三昧。焼きマツタケ、ドンペリ会とテーマを決め、死に物狂いで数字を追いかけたが楽しかった。
結果、日本一の達成軍団は「地獄の田邊組」とも呼ばれたが、苦楽を共にしたメンバーがその後、要職に出世したから結果オーライである。
現在の新入社員たち。
さて、まだ1年足らずの見習い息子だが、先ずは洗車から始まり、買い取り、販売、登録、保険と一通り覚え、彼なりに気づきもあるようだ。
最近では先輩の販売力には到底敵わないと思うようで、少々落ち込み気味に「俺は買取りが中心かな」と判ったような口を利く。
私は「石の上にも3年。柔道も最初から強い奴は途中で伸び悩むもの。経験不足の後輩が柔道に不向きかと悩んだら、簡単に諦めるなと言うだろ」と話したら深く納得していた。そう、彼には柔道で例えるのが一番早いのだ。
実は最近、息子の不安を察知したように上司から「焦らず自分の形をつくれ、嫌な仕事を引き受ける田邊は必ず大成する。今後が楽しみだぞ」と言われたようだ。胸を打つ上司の激励に、単純息子は自分形成に元気に取り組み始めた。
しかし、息子の顔色を読みフォローする上司がいて、彼は幸せ者である。私の経験でも、販売特化型の多くはメンテや事務処理の「後ろ工程」が疎かになりがちで、起承転結に抜かりのない人ほど、信頼とリピートに繋がるものだ。
最近多くの経営者が「今の若い社員は、昇進したくない、転勤したくない、冒険したくないの3拍子で『直ぐ諦める』が共通ワード」と話す。馴染みのない所へ転勤させると簡単に会社を辞めるので、人事異動にも気を遣うらしい。
幸い我が家は転勤で連れ回したので、転勤も冒険も当たり前。まして、柔道一直線の息子は「直ぐ諦める」とは無縁のようで、このまま、絶対に諦めない魂を貫いて欲しいものだ。
今、金沢の朝は氷点下で凍れるらしい。それと先月は帰省による金欠病で借金を無心され、親バカは「金欠は俺を頼れ」と大口を叩いたが、どうやら彼の弱点は寒さと金欠病のようだ。
さぁ会社員人生はこれからだ。たとえ天気と財布は寒くても「心は熱く」大器晩成を念じ、日日是好日に一生懸命過ごせ!と願うばかりだ。
近くの兼六園の梅もそろそろ咲く。そう、もうすぐ金沢にも春がくる。
2025年1月5日日曜日
2025年を迎えて。
2025年も皆様の意陰で、穏やかな新年を迎えることが出来ました。本年も皆様のご厚情をお願い申し上げます。
昨年は会社業績が好調で喜ばしいが、家庭では不幸が続き、改めて「命の儚さ」と家族が無事でいる喜びを実感した一年だった。
そんな今年の越年、一旦帰省した息子は仕事で年末年始を金沢で過ごし、恒例の越年稽古も欠席。今後は家族が揃う機会は減っていくのだろう。
実は今年の課題は家内の実家で、昨今、巷でも深刻な「実家じまい」。我々は浦安に根付いているから、住む宛のない実家をどうするかである。
帰る実家が無いのは寂しいが、両親が生きていればこそだ。これからは当たり前だが子どもが帰省する「我が家」が唯一の実家となるわけだ。
脱皮と成長の2025年。
因みに今年の干支は「巳年」。脱皮・成長の蛇は不老長寿と粘り強さの象徴で、努力を重ね物事を安定させると言う。成長への脱皮の年ならば環境変化の好機と捉え挑戦すべきだ。
絶えず好奇心を持ち何事にもトライする。70歳となる私のミッションである。但し「温故知新」と「不易流行」だけは忘れてはいけない。
そう、変えるべきと変えてはいけない按配を肝に、2025年を過ごして参りますので、本年も倍旧のご指導ご鞭撻を重ねてお願い申し上げ、年頭のご挨拶とさせて頂きます。