確かに私は雇用保険も労災も勤務時間もないが、事業長兼務で定額報酬のフル勤務したから、正解はサラリーマンを引退かもしれない。
実は私の会社人生の大半が正規社員でない。42歳でカネボウ静岡販売(株)代表取締役と同時に、勤続19年で退職金を清算され嘱託社員になった。20年未満では退職金も僅かで頭にきたが、次の年棒額を知り思わず納得してしまった。
早速、毎月の売上利益の確認と経費に押印するのだが、冒頭が私に係る諸費用一覧。そこに「経営指導料」の欄があり、私の報酬を経営指導料として私自身が支払いを承認するのだ。
己の仕事ぶりを自問自答させる痺れる仕組みだ。一度、大幅な未達月度に承認を許否した。すると本社役員から電話が掛かってきた。
「田邊、何かっこつけてんだ。早く押印しろ」私は「いや、在庫整理で大幅未達では貰えない」と断ると「お前に経営を任せた以上、目の前の数字より通期でどうか、来期は万全か。会社を中長期的に考え、今何をやるかだ。その場の数字で一喜一憂するな」と指摘、ぐうの音も出ない。
「明日を描き今日を生きる」。私は来期以降の健全な販社体制を構築することを誓った。
当時カネボウは販社代表と部門長を嘱託社員にさせ、経営者を育て選抜してきた。かくして42の若造は200名の従業員を抱え、取引銀行や労組との接し方を経験。それ以降、ロービームで彷徨うとハイビーム視点を忘れる事を痛いほど学んだ。
因みに「逆流性食道炎」もその頃である。しかしこのキャリアが自己形成の根幹になった訳で、今後、こんな私の知見でも欲しいと仰る会社には精一杯伝えていければ幸いである。
10年先を考える大切さ。
さて話は変わるが、私は厚生年金全受給の為、個人事業主として青色申告する。国が年金制度を幾ら見直しても、高齢化と少子化が続く限り、今後の年金受け取りの目減りと、若者の負担増の先行き不安は変わらない。
そうでなくても我々は、働けば所得税、年金にも所得税、買い物すれば消費税、住むだけで住民税、相続、贈与に蔵出し税と、そのうち生きてるだけで生息税までかけられそうだ。
政府にすれば「働けるなら稼いで納税を!」だから、雇用延長を70歳にする日も近そうだ。年配者は健康寿命を延ばす為にも働きまくるのだ。
以前、SNSで「18歳と81歳の違い」という面白い記事を発見した。そもそも今日本にいる18歳は106万人、昨年より6万人減り過去最低。一方81歳は437万人、何と81歳は18歳の4倍。80歳以上合計で1,260万人で国民の10%に及ぶのだ。
さて18歳と81歳の違い「恋に溺れる18歳、風呂で溺れる81歳」「道路を爆走18歳、道路を逆走81歳」「心がもろい18歳、骨がもろい81歳」「何も知らない18歳、何も覚えていない81歳」と、我々には笑えるが、81歳と18歳は笑えない。
両親は祖父母を介護し子どもは次を背負う。まさに「自分探しをする18歳、皆が自分を探してる81歳」が現実世界。「子ども叱るな来た道、年寄り怒るな行く道」では許容できない事態。だが高齢者も、周りから老害などと言われたくないのだ。
私も81歳になる10年先を考えた。何はともあれ心身共に元気を維持し、家族に迷惑を掛けぬよう健康寿命を延ばしピンピンコロリを目指すしかない。
ウーム「脳トレと筋トレ」しか思い浮かばない。10年先がロービーム視点とは情け無い。💦