新宿に通い始めて4年目。ドアtoドアで片道90分、往復で3時間の通勤時間は、1日の稼働時間のかなりのウエイトを占める。
以前のフュージョンとカネボウは往復2時間弱だから、ジモスが一番長い通勤時間だ。混雑も戻り今更ながら首都圏の通勤は尋常じゃない。
最近の電車内は新聞や本を読む人が激減し、殆どがスマホと睨めっこ。完全な生活必需品のスマホは、SNSや通話以外に地図、音楽、ゲーム、書籍、カメラを不要にしてしまった。
紙の活字離れも深刻で、出版業界は様変わりだ。月刊誌は雑貨や組み立てキット付きがメインで、本来の雑誌はオマケのような小冊子である。
在宅できない人のお蔭で在宅できる。
それ以上の変化が働き方。在宅拡大が宅配、物流など在宅不可の業界の需要を増大させた。在宅不可の職種の方々がいてこその在宅勤務なのだ。
昨年、花王は新宿の首都圏販社を引き払い茅場町の本社に集結。社員は在宅か近隣営業所にフリー出社する勤務体制とした。花王はやる事が早いが生産・物流の在宅は今まで通りだ。
先日、娘の部署で役員との会食があり、娘は何を話してよいか分からず、ひたすら頷くだけで疲労困憊したようだ。リモートでは「人となり」までは分からない。コロナ入社組のあるある話だ。今の自粛緩和を機に、失われたコミュニケーションと元気な心を取り戻したい。
若者が、スマホとリモートに慣れてしまい、以前のやり取りが煩わしくなる前に、体温を感じるウエットな付き合いを再開したいものだ。
すると娘から「そんな付き合いは疲れるよ」と言われた。ヤバい、コロナ入社組に緊急事態宣言だ。通勤の面倒はあるが、職場仲間や先様とのリアルなやり取りも大切なのだ。
タスク管理の無機質な関係より「相手を知り好感を持つ」繋がりで仕事をした方が楽しいに決まっている。それが嫌なら対人不要な仕事に転職だ。
しかし無人島でもない限り、何処で何をするにも人間関係はついて回る。そして、それには「人間力」次第で全てを左右するのも事実。
私自身も人間力を高めたいと思う一人。そのために忘れてはいけない諺を思い出す。
『魅力ある人は夢を語り、魅力なき人は愚痴をこぼす』
そうか!ここで通勤時間を愚痴ってる暇があったら、与えられた3時間を自分にどう活かすかを考えろ、が結論になるわけだ。お粗末!