2019年11月1日金曜日

JUDOと柔道(番外編)

8月、日本での世界柔道選手権大会は興奮した。オリンピックの柔道も、聖地・日本武道館で開催されるので、日本選手の活躍が楽しみである。

ラグビーワールドカップは、日本のベスト8の快挙に、俄かファンの私も卒倒寸前。階級制限もなく、体格、パワーに勝る外国勢に、半端ない練習で培った鉄壁のチームワークと、最後まで全力で食らいつく気力と持久力は圧巻であった。

柔道とJUDOの違い



世界199か国が加盟する国際柔道連盟(IJF)の「JUDO」と日本の「柔道」は同じようで違う。私見も入るが、IJF(含オリンピック)の外国人選手は型にはまらず、力技、相手への指導誘い、組手封じ、相手からの返し技に長けている。

ポイントで勝つJUDOと、一本に拘る柔道とは価値観が異なる。柔道人口はブラジル200万人、フランス56万人、何と日本は16万人とシェアの違いもあり、JUDOが直ぐに変わらずとも「柔よく剛を制す」は不変と関係者は口を揃える。

爽快な1本勝ちだけでなく、勝って奢らず敗者を気遣う大野選手などに魅了される外国柔道家が増え、武道の魅力が万国共通になりつつある。その為にも、日本の柔道人口拡大とファンの獲得は必須。「俄か柔道ファン」大歓迎である。

今更だがルールを紹介すると、一本・技あり×2・指導×3で勝敗が決定。組まず、場外、掛け逃げ等、消極的姿勢に「指導」だが、実際はポイントで有利だと時間切れを狙い、不利な方は攻めるのみ。本来はどちらも攻めてほしい場面だ。

実際は、残り1分頃から、お互い攻めずに守るシーンが増えるの。息子に聞くと、攻めを諦めたのでなく、体力の消耗で気持ちとは裏腹に体が動かなくなるらしい。つまり、正念場で技を仕掛ける「気力と体力」の残存量で決まるのだ。

オリンピックの柔道観戦に向け、組手争い・指導ポイント・残り1分の攻防戦を知っておくと面白さ倍増なので、長々と説明させて頂いた。


「執念ある者は可能性から発想し、執念なき者は困難から発想する」



息子たち高3生は、大学での柔道取り組み度が、進路や環境で分かれるのは仕方ない。今の彼らの形相は戦闘モードから穏やかな顔つきになっているが、柔道家としての礼節と、最後まで食らいつく精神力と体力は、簡単には消えない筈だ。

息子は、尊敬する先生が就任する大学で、新設する男子柔道部の一期生の道を選んだ。先生とゼロから立ち上げで、伝統も先輩も踏襲もない分、成果も責任も真っ白な道である。


我が家の合言葉「執念は困難でなく可能性から発想する」を再度、息子は胸に刻め。そして、柔道部3年生は、これからの未来の夢に向け「明日に好奇心」の火をつけろ!

前途洋洋の君たちが、柔道家の魂を根っこに据えて、強く歩むことを願うばかりである。


いつまでも柔道家たれ!